2025 Silver Slugger Awards(シルバースラッガー賞)
概要
シルバースラッガー賞は、攻撃面で最も優れたパフォーマンスを見せた選手を表彰するものです。この賞は、MLBの監督・コーチの投票によって選出されています。各リーグで捕手・一塁手・二塁手・三塁手・遊撃手・指名打者・ユーティリティプレイヤーが1名、外野手が3名選出される。また、各リーグの年間最優秀攻撃チームも選ばれる。
攻撃指標
・AVG(Batting Average):打率。
・HR(Home Runs):本塁打数。
・RBI(Runs Batted In):打点。
・OBP(On-Base Percentage):出塁率、打者が打席当たりの出塁した割合。(安打+四球+死球)/(打数+四球+死球+犠飛)。
・SLG(Slugging Percentage):長打率。塁打数/打数。
・OPS(OBP+SLG):出塁率+長打率。
受賞者一覧
アメリカンリーグ(AL)
1B:Nick Kurtz(Athletics) – 初受賞 (AVG .290 | HR 36 | RBI 86 | OBP .383 | SLG .619 | OPS 1.002)
400打席以上かつOPS1.000越えを記録したのは、昨年MVPに選ばれたAaron Judgeと大谷翔平だけである。デビューイヤーにして鮮烈な印象を残した。
2B:Jazz Chisholm Jr.(New York Yankees) – 初受賞 (AVG .242 | HR 31 | RBI 80 | OBP .332 | SLG .481 | OPS .813)
自己最多の31本塁打と31盗塁を記録し、キャリア初の「30-30」を達成した。
3B:Jose Ramirez(Cleveland Guardians) – 6回目受賞、連続(AVG .283 | HR 30 | RBI 85 | OBP .360 | SLG .503 | OPS .863)
キャリア3度目の「30-30」かつ2年連続の「30-40」を達成。史上3人目のシルバースラッガー賞を6回以上受賞した三塁手になった。
SS:Bobby Witt Jr.(Kansas City Royals) – 2回目受賞、連続(AVG .295 | HR 23 | RBI 88 | OBP .351 | SLG .501 | OPS .852)
25歳にしてロイヤルズ史上、複数回のシルバースラッガー受賞者となったのは4人目。
OF:Aaron Judge(New York Yankees) – 5回目受賞、連続(AVG .331 | HR 53 | RBI 114 | OBP .457 | SLG .688 | OPS 1.145)
ヤンキース史上最多タイとなる5度目の受賞となった。現役最強スラッガーとして、また驚異的な成績を更新し、キャリア初の首位打者にも輝いた。打率、出塁率、長打率がMLBで1位を記録し、過去5年で4度目の受賞となった。
OF:Byron Buxton(Minnesota Twins) – 初受賞(AVG .264 | HR 35 | RBI 83 | OBP .327 | SLG .551 | OPS .878)
長年攻撃力の高さは評価されていたものの、けがが多く受賞歴はなかった。今季はキャリア最多の542打席に立ち初受賞を果たした。
OF:Riley Greene(Detroit Tigers) – 初受賞(AVG .258 | HR 36 | RBI 111 | OBP .313 | SLG .493 | OPS .806)
24歳4年目で初の受賞。タイガースの選手が受賞するのは2016年のミゲル・カブレラ以来。
C:Cal Raleigh(Seattle Mariners) – 初受賞(AVG .247 | HR 60 | RBI 125 | OBP .359 | SLG .589 | OPS .948)
本塁打と打点はメジャー1位。ホームランダービー優勝もした。捕手、スイッチヒッターとして歴代1位の本塁打数となった。
DH:George Springer(Toronto Blue Jays) – 3回目受賞(AVG .309 | HR 32 | RBI 84 | OBP .399 | SLG .560 | OPS .959)
36歳となった今季、2023-2024年の衰えを払拭するような成績を残し、復活を見せた。
UTIL:Zach McKinstry(Detroit Tigers) – 初受賞(AVG .259 | HR 12 | RBI 49 | OBP .333 | SLG .438 | OPS .771)
30歳にして初のオールスター選出も果たし、飛躍を見せた。
Team:New York Yankees – 2回目受賞、連続(AVG .251 | HR 274 | RBI 820 | OBP .332 | SLG .455 | OPS .787)
本塁打、打点、長打率、OPS、塁打数2488がメジャー最多。レギュラー全員がレギュラーシーズンとポストシーズンの合計本塁打数が20を超えていて、Bronx Bombersとあだ名通りに本塁打打ちまくりの攻撃力の高さを見せた。
ナショナルリーグ(NL)
1B:Pete Alonso(New York Mets) – 初受賞 (AVG .272 | HR 38 | RBI 126 | OBP .347 | SLG .524 | OPS .871)
ホームランを毎年よく打っているイメージがあるにもかかわらず初受賞は驚き。
2B:Ketel Marte(Arizona Diamondbacks) – 2回目受賞、連続 (AVG .283 | HR 28 | RBI 72 | OBP .376 | SLG .517 | OPS .893)
本塁打数、OPSは同リーグ二塁手で断トツ。
3B:Manny Machado(San Diego Padres) – 3回目受賞、連続(AVG .275 | HR 27 | RBI 95 | OBP .335 | SLG .460 | OPS .795)
パドレスの選手では3度以上受賞した選手は2人目。7度目のオールスター選出もされた。
SS:Geraldo Perdomo(Arizona Diamondbacks) – 初受賞(AVG .290 | HR 20 | RBI 100 | OBP .389 | SLG .462 | OPS .851)
今までは平均選手以下の成績であったが、大きく飛躍し受賞を遂げた。
OF:Juan Soto(New York Mets) – 6回目受賞、6年連続(AVG .263 | HR 43 | RBI 105 | OBP .396 | SLG .525 | OPS .921)
26歳で6度目の受賞を成し遂げた。これは歴代3人しか成し遂げていない快挙である。また、ナショナルズ、パドレス、ヤンキース、メッツの4チームで受賞している経験を持つ。
OF:Corbin Carroll(Arizona Diamondbacks) – 初受賞(AVG .259 | HR 31 | RBI 84 | OBP .343 | SLG .541 | OPS .884)
2023年新人賞を取ってからの復活を成し遂げた。足が速く、リーグ最多の17三塁打を打ち、三年連続の三塁打王ともなっている。
OF:Kyle Tucker(Chicago Cubs) – 2回目受賞(AVG .266 | HR 22 | RBI 73 | OBP .377 | SLG .464 | OPS .841)
直近4年で「20-20」を3度達成している。
C:Hunter Goodman(Colorado Rockies) – 初受賞(AVG .278 | HR 31 | RBI 91 | OBP .323 | SLG .520 | OPS .843)
ロッキーズの捕手が受賞するのは初めて。今季は唯一チームからオールスターにも選ばれている。
DH:Shohei Ohtani(Los Angeles Dodgers) – 4回目受賞、3年連続(AVG .282 | HR 55 | RBI 102 | OBP .392 | SLG .662 | OPS 1.014)
投手として復活をしたが、長打力は落ちなかった。55本塁打は自己最多と球団記録を更新した。
UTIL:Alec Burleson(St.Louis Cardinals) – 初受賞(AVG .290 | HR 18 | RBI 69 | OBP .343 | SLG .459 | OPS .802)
デビュー4年目にして受賞。カージナルスでは、2022年以来の受賞者である。
Team:Los Angels Dodgers – 2回目受賞、連続(AVG .253 | HR 244 | RBI 791 | OBP .327 | SLG .441 | OPS .768)
本塁打、打点、長打率、OPS、塁打数2415がナ・リーグで最多。過去にシルバースラッガー受賞した選手がレギュラーを連ねる。
受賞者以外にも素晴らしい選手が…
今回受賞された選手は以上となりますが、実際にはこの選手の方がいい成績なのでは?と思ったりすることもあります。実際には受賞されなかった選手でもたくさん素晴らしい選手がいるので来年も注目してみてください!
今回受賞されていない私の推し選手は、ヤンキースのBen Rice選手です。メジャー定着1年目にして、捕手・一塁手・指名打者で出場し、AVG .255 | HR 26 | RBI 65 | OPS .836と高い成績を残しています。左打ちの力強いバッティングが魅力的なので要チェックです!


